もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
さらに距離を詰めてくるハヅキと、そのハヅキの後ろで大人しく待ってる柊さん。
ほっぺは膨らんでるしすごい不服そうだけど、ハヅキの言うことは聞くんだな…。
「で。さぁちゃんとキョーセーくんは、まっすぐウチに帰るの?」
私の髪をクルクル弄びながら、ハヅキが聞く。
「パンケーキ食いに行く予定だけど」
私が答えるより先に、京星くんがそう答えた。
ハヅキの笑顔は崩れない。
「そうなの?」
笑顔を崩さないまま、私に確認してくる。
「……、うん」
一瞬、よぎってしまった。
あのときの、ハヅキの言葉。
『俺以外の男と喋んないで。仲良くしないで。笑いかけないで。同じ空気吸わないでよ』