もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
ふっと切なげに笑ったハヅキが、私から手を離す。
「やっぱ俺、いちばんにはなれないんだよね」
「……」
「もう解放してあげる」
「……え?」
ハヅキの笑顔は柔らかくて、でもどこか、悲しそう。
「復讐完了、ってこと。
さぁちゃんはさぁちゃんで、好きにやったら」
じゃ、と私に背を向けるハヅキ。
…待って。まだ、聞きたいことがある。
“もっといろんな顔見たくなった”
ずっと聞きたくて、でもそんなはずないと思ってて、でも
「ハヅキって私のことが好きなの?」