Thidori(そもそも幽霊って成仏するの?)入部編
いい奴かも
あれから三日たった。この三日間、彼、早見君は学校に来ていない。後からクラスメート達から聞いたのだけれど、早見君はここら辺では相当な有名人だという。凄い喧嘩が強くて、ここら辺の暴走族を友達と二人で壊滅さしたとかなんとか。姫ちゃんに言わせれば素人じゃない。何か格闘技をやっているはずだ。なんて言ってた。

香りさんに言わせればいい奴じゃないかと言った。確かに女に手をあげないなんて言ってるからいい人なのかも?なんて思ってしまうけど、やっぱり恐いよ~。あの振り上げた拳がトラウマになるよ。

早見君が高校に登校して来たのは、あれから四日たってからだった。早見君はわたしの顔を見ると、「ようっ」と苦虫を嚙み潰したような顔で挨拶をしてきた。どうやらあの日のことを気にしているようにみえる。

なんて挨拶を返そう。わたしもようっでいいの、いや、無理無理ぃ~。

「おはようございます。」

同級生なのに敬語になってしまった。うーわたしはチキンだー。
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