愛が重くて何が悪い!
悠音はおもむろに俺のシャツの襟を引っ張ると、鎖骨のあたりに唇を近づける。


「……悠音?」
「璃汰は、私のだもん……」


鎖骨に唇を当てたまま話してるから、くすぐったい。
悠音は涙目のままぺろっと唇を舐めて俺の鎖骨に吸い付いた。
チクッと、痛みがくる。


……キスマ、ついた。


どうしよ、悠音が可愛すぎて困る。
ここに来て可愛すぎる。
独占欲とか、可愛すぎて泣いちゃいそう。
嬉しい、悠音が俺のこと、ちゃんと彼氏だと思ってくれてる。


「…微妙に見えちゃう位置かな?」
「それぐらいでいいよ。俺は悠音のってわかっていいじゃん」
「悠音のってのはわかんないだろうけど……まぁ人の男に手を出す人はあんまりいないだろうから」


悠音は引っ張っていた襟を離すと、もう一回俺に抱きついて、ハッとして俺のスマホに手を伸ばした。


機嫌、直してくれたぽい。
可愛い。


悠音はクラスの女子の友達申請を全部拒否して、眠りについた。
……悠音に染まってる感じして、死ぬほど嬉しいんだけど。
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