触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





何を指しているのかすぐに理解した俺は少しだけ意地悪を返した。
1階に両親が居るから迂闊に声を出せない。
それでも漏れる吐息を手で隠してる。
そんな姿に興奮してしまう俺は動きをやめない。




「ヒロ……もうダメだから」




「ヒロ……?」




「祐翔っ…!お願い…私もう限界…」




「ん……っ!」




たまに出るSっ気が功を奏した。
果てた後もしばらく抱き合う。
離れたくない。




「ねぇ、もう1回祐翔って呼んで?」




腕の中にすっぽり収まる奈那にお願いしてみた。




「……普段は言わない」




「え〜何それ」




「Hの時だけね」




って可愛過ぎかっ…!!
そんなこと言われたらまたまた反応しちゃうんですけど?




ムクッと起き上がる俺を優しく見つめる瞳。




「じゃあ、2回目していい…?」




「えっ!本当に!?」




「うん……」




反応してることを確認した奈那は
「絶対バレちゃダメなんだからね…?」と念を押してくる。
わかってる、今は2人だけの秘密だもんね。




キスしようと近付いたら……




「あっ…!ヒロ」って何!?
今さら止めないでよ。
早くまた繋がりたいのに。




「誕生日おめでとう」




「え……ありがとう」




時計を見たらちょうど日付けが変わったところだった。




「やった、一番に言えた…」




ねぇ、どこまで可愛いの?
余計意地悪したくなる。
俺の下で悶えてほしい。
抑える声が弾みで漏れた時
嬉しくて幸せ過ぎて堪らないんだ。




「もう離さないからな」




「さっきも言ってたよ…?」




「……それだけ好きなの!」




クスクス笑いながら身体を起こすからびっくりした。
ヒョイと簡単に態勢が逆転。




「攻められてばっかは嫌なの…」




まぁ………そこからは奈那様の大胆なこと。
それは俺の胸の中だけで浸らせてください。
いやぁ、凄かった。







< 133 / 409 >

この作品をシェア

pagetop