触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
「あれ?涼子さん、おかえりー」
「あ、ただいま〜!奈那知らない?部屋に居ないみたいだけど」
「え……下に居ない?トイレかな?」
「そっか、早めに帰れたから買い物付き合ってもらおうかと思ったんだけどな…下に居たら声をかけてみるね」
「はーい」
涼子さんが下に降りたのを合図してそそくさと自分の部屋に戻った奈那。
「え〜!居ないんだけど!?」って悲しむ涼子さんの前に普通に部屋から降りてきた。
「ごめん、寝てた」って自然な振る舞いの奈那に心の中で拍手。
え、本当に買い物行っちゃうんだ。
俺……ぼっち!?
「俺も行こうか?」って言ったら
「大丈夫だよ」って笑顔で拒否られた。
グスン………
急いそと用意しちゃってさ……
玄関先まで送ろうとしたら
「携帯忘れた」と奈那が戻る。
涼子さんも先に車で待ってるって行っちゃった。
部屋にでも戻るのかな〜と見てたらピタッと止まった。
涼子さんが出てったのを確認後、Uターンして俺の前まで来た…!
やった、お約束だよね…?
チュッて触れるだけのキス。
「行ってくるね」って笑顔にキュンとくる。
嗚呼……離したくない。
我慢出来なくてキスを繰り返してしまう。
「コラ、もう行くってば……」
「もう1回……」
「もう〜本当にヤバい……」
さっきちゃんと最後まで出来なかったから悶々としてて……
ヒロ…って言いながらも嫌がってない表情が更に煽る。
足音が近くまで来てるなんていつものことなら気付けてたはずなのに。
ガチャと開いた玄関のドア。
「ていうか私も携帯忘れてた……」
涼子さんがそう言いながら戻って来た。
靴紐結びながら「ママこそドジじゃん」って移動早っ!!
壁にもたれながら涼しい顔して「いってらっしゃい」するけど、離れる瞬間肘てつ喰らったからね。
奈那は人一倍、危険察知能力長けてるね〜本当尊敬しちゃう。