触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜



昨日、死ぬほど興奮してあまり寝れなかったけど……
ヤバい……朝から顔ニヤけてる…!!




当たり前のようにいつも通り接してくる奈那にも全然動じない。
「早速忘れてるし」って外出た瞬間に保湿クリーム塗られた。
携帯用も持ってんのかよ。




「何で外なの?」




「だって朝は聡志パパが洗面所行ったり来たりするじゃん」




へぇ、それなりに警戒はしてんだ。
しかもわざとマフラーも忘れたら怒りながら巻いてくれるんだけどそれがまた可愛いんだよな。
これでもかってほど優しい笑みが溢れてしまう。




「ほら、行くよ!」




俺だけに向けてくれるその笑顔があればもう何だっていい。
全部頑張れる。
だから神様……!
この誰も知らない愛しい奈那との時間だけは俺から取り上げないでくれ……!





毎日のようにグイグイ来ていた学級委員こと桜井さんの作戦は、押して押した後の引く期間であるみたい。
ピタッと来なくなった。
でも視線はたまに感じてる。
それなりに気にはなるものの、以前の平穏な日々が舞い戻った。




移動教室の帰り、裏庭に男子生徒と奈那の姿が目に入る。
ちょうど通る道だけど上手い具合に死角になっていて誰も見ていない場所。




おい、どうすんだ?告白かな?
そういや奈那の口から仲の良い男友達とか聞いたことないかも。
足が勝手に近付いてしまう。
告白とかよくされてるって聞いたことがある。
バッサリ断ってるらしいよとも。




でも見た感じ親しげだった。
彼氏はいらないって言ってたけど、
今になって気持ち変わるとかあるのか?
ていうか受験生だしそんな生ぬるいこと言ってる場合じゃ………って、奈那は進学先どこも合格ライン突破してんだった!
もはや受験に敵なし!!







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