触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜




握りしめていた手が動いた。
ゆっくり目が開いて虚ろなまま俺を捉える。




「姉貴……大丈夫?熱、何度だった?」




ボーッと見つめられた後、
「えっ!?ヒロ!?学校は!?」って飛び起きたから焦った。
ダメだよ、寝てなきゃ。
身体の節々が痛くてすぐ横たわりハァハァ言ってる。
俺の身体を精一杯遠ざけようと押してきた。




「インフルじゃなかったけど移るから離れて…」




座り直して土下座した。




「姉貴ごめん…!昨日の態度……あれはないよな?何かイライラしてて……でも姉貴に当たるべきじゃなかった、本当にごめん!」




「……本当だよぉ〜!嫌われたかと思ったんだから……でもやっと反抗期きたのかなって聡志パパと話してた。ヒロってちゃんと反抗したことあったかな?って。だから謝らなくていいよ?嬉しい成長のひとつだもん」




お、おぉ…?
何だか本当に母親っぽくなってきたんじゃない!?
2つしか違わないよな?




「そうやって素直に謝るとことかヒロらしくて好きだけど」




どさくさに紛れてそういうこと言っちゃうんだもんなぁ。
勘違いしちゃう気持ちわかってもらえる?
そしてそして、やっぱり伝わってないっぽいよな。
なかったフリ出来ないって言った意味。
それすら聞かなかったことにされてるっぽい。




ベットに置いてる手。
そっと触れてくるあたり、経験の少ない俺にはどうしても脈なしだとは思えなくて心臓が飛び跳ねる。
自然と見つめ合っちゃって………




「学校早退してきたの?それって私の為って自惚れていい…?」




熱のせいで潤んだ視線が余計に心を奪ってく。
たまらなくなって逸らした。




「チカさんとマキさんから聞いた……喧嘩してても俺にも連絡欲しかった」




「拗ねてるの?」




「ガキで悪かったな」







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