僕を壊したのは君だから。

私の鼻先で、平然と言う。



「じゃあ、これから好きんなって」



何言ってるのか一瞬わからなかった。


けど、慌てて首を横に振ると、めんどくさそうなため息が聞こえて。



「頑固だなぁ……。まぁいいよ。俺、頑張んね」



頑張る、という前向きな言葉に全然似合わないめんどくさそうな声色。



そのまま両手をポケットにつっこんだ気だるげな背中が去っていた。



「なに……それ……?」



彼が抱えている罰ゲームというのは、
最後まで私を堕とすというものなのかもしれない。



だけど、冷静に考えてみてよ。
罰ゲームと言われているのに、うっかり好きになる程、私はバカじゃない。


何度考えても、最低なとばっちりだ。



とにかくあれから私は日課のように、


世界でいちばんテキトウな告白をされ続けている。



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