僕を壊したのは君だから。
「それで、英語の……どこがわからないの?」
教科書を机から引っ張り出しながら問う宮岡さん。
緊張しすぎ。
しかもそんな自分を隠そうと必死すぎ。
ほんとツボなんだけど。
「えーっとねー……」
俺は黒板に”I LOVE YOU”と書いてチョークを置いた。
「これって日本語でどういう意味?」
くりっとした目を一度大きく開いて、目を逸らす宮岡さん。
「……そっ、そんなのわかんない。馬鹿……」
その焦った顔、まじでツボ。
宮岡さんはいつもふわふわした印象だけど。
俺の前では近頃ガチガチ。
なんなのそれ。
超かわいい。
お気に入りの子をいじめたくなるっていうのは、男のサガだよね。
「……赤くなってやんの」
だからもっとなかよくしてね、宮岡さん。