冬〜二人で、ずっと一緒にいようね〜
冬樹くんは、私が何て返事をするかわかってるんだ。私もこの返事しかない。

「うん。ずっと一緒だよ」

私がそう言った刹那、ふわりと雪が降り始める。まるで神様からのプレゼントみたいだ。

「ますます寒くなるね」

私が苦笑すると、「それならこうしよう」と冬樹くんは私を抱きしめる。温かい。私は頰をすり寄せ、甘える。今日みたいな寒い日くらい、いいでしょ?

私の薬指にダイヤの指輪がはめられた日は、雪が舞う特別な日。

私と冬樹くんは指を絡め合ってもう一度唇を重ねる。そして、笑った。



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