懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
力強い言葉が里帆の心を満たしていく。これ以上ないほどの幸せに包まれたそのとき。
「あっ」
「なに?」
「今、動いたんです。お腹がぴくって」
いつになく強い胎動を感じて亮介から離れると、再びぴくぴくと内側から押される感覚がした。
「えっ、どれどれ」
亮介が里帆のお腹に恐る恐るといった様子で触れる。
ところが彼が触れたとたん静かになってしまった。
「……止まっちゃいました」
「これはきっとあれだな。俺が今まで放っておいた制裁に違いない」
「制裁って」
里帆がクスクス笑う。
「そんなわけがないじゃないですか」
「いいや。お腹の中にいたって、外の世界のことは敏感に感じ取るっていうじゃないか」
「それなら外の世界っていうより母親の気持ちかもしれません」