白雪姫に極甘な毒リンゴを

 
 『プレゼントありがとう。

  でも、俺があげたものも返ってきたから、
  このペンケースは受け取れない』


 受け取れないか……


 そうだよね。 


 好きな子以外にプレゼントをもらっても、
 嬉しくないよね。


 このペンケースを見つめれば見つめるほど、
 『俺が好きなのは、クルミだから』と
 七星くんが私を拒絶しているような気がして、
 胸が針でつつかれたようにチクチク痛む。


 私はペンケースの蓋をカシャリと閉め、
 泣きそうな顔を誰にも見られたくなくて、
 机に顔を押し当てた。

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