元カレと再恋愛ってありですか?
紗那が絞り出すように言った言葉に奏介は「あー!」と突然声をあげて自分の頭を抱えた。

「?」


しばらく奏介は自分の膝に顔をつけて頭を抱えたままでいる。



「奏介?」
紗那が心配して奏介の肩に触れると奏介が顔をあげた。

「あー。かっこわりー。」

奏介は自分の目からあふれる涙をぐいっと自分のこぶしで拭った。

初めて見る奏介の表情に紗那も顔をくしゃくしゃにして泣き顔になる。
< 192 / 237 >

この作品をシェア

pagetop