オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~

誕生日プレゼントは私!?

私たちの交際を家族に認められて、より一層

幸せな毎日を過ごしている。

幸せだからこその悩みなんだろうか…。

「ももちゃん、最近ため息ばっかりだよ?」

「なんかあったのか?」

私がずっとため息をついている理由。それ

は…。

「来週蓮人さんの誕生日!?」

聖菜と玲悟くんが声をそろえて驚いているわ

けだけど、私も3日前に龍也さんから聞いた

ばかり。恋人の誕生日を祝うのなんて初めて

だから、何をしたらいいかわからない。

「仕方ないなぁ!聖菜が一緒に考えてあげ

る!」

「ありがとう!」

その日の放課後、聖菜と玲悟くんが誕生日プ

レゼント探しに付き合ってくれた。

次の日は、バイトで龍也さんが誕生日当日の

デートプランの相談に乗ってくれて。

「いよいよ明日だねっ!」

「そんなに緊張することないだろ。」

初めての恋人の誕生日。そりゃあ緊張もする

よ…。みんなの協力のおかげで、誕生日デー

トの計画ができた。

名付けて、「プレゼントは私!?クールな彼

のハートを奪え!大作戦」

名付け親はもちろん、聖菜である。

「次にももちゃんに会うときは、もっと可愛

くなってるんだろうな~!楽しみっ!」

「どういうこと?」

聖菜が目をキラキラさせながら、私をじろじ

ろ見る。

「教えなーい!」

聖菜が楽しそうに走って廊下に出ていくと。

「惚気話は歓迎するぞ。」

玲悟くんもニヤニヤしながらそう告げて、聖

菜の後を追った。
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