オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「冬休みの間、ももちゃんに会えないのはや

だから、カフェに遊びに来るねっ!」

私に抱きついて目をうるうるさせる、まるで

子犬みたいな聖菜。もはや可愛いとかじゃな

くて「聖菜節」とでも呼ぼうか…。

無自覚天然美少女という「The・王道ヒロイ

ン」なのに、人の恋愛については専門家かと

疑うほど鋭いんだから、少し怖いくらいだ

よ…。

「ももちゃん…だめ…?」

「だめじゃないよっ!」

「やったー!」

まぁ、それが聖菜のいいところなんだけど

ね。

「オレの聖菜、独り占めすんなよ。」

「玲くんやきもち妬いてるの?」

「当たり前だろ!」

清々しいほどのバカップルっぷりに、外野は

ただ黙って見守っていた。

「そろそろ帰ろうか。」

楽しい時間はあっという間で、時計の針は21

時を過ぎていた。

カフェを出て、蓮人と二人並んで歩く。

「今日は楽しかったね!」

「そうだな。」

表情が変わっていないように見えるけど、楽

しんでいたことが声の調子でわかる。

だけど、少し不満もありそうな表情にも見え

る…。

「蓮人…」

「もも。明日の昼、迎えに行くから。」

「へっ?」

明日って…。もしかして、クリスマスデート

ですか…?憧れの…?

「お前のクリスマス、オレが貰うから。」

「うんっ!」

今日のパーティーで、蓮人とのクリスマスは

終わりだと思っていたから、嬉しいな…。
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