オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「ももちゃん、着いたよ!」

手を繋いだまま、目的の猫カフェに到着し

た。

生まれて初めての猫カフェ。

この扉の向こうに可愛い猫ちゃんが…。

期待を胸に扉を開けると。

「わぁ~!!」

可愛い猫がいっぱい!

こんなに猫ちゃんに囲まれるなんて、幸せす

ぎる…!

「ははっ。ももちゃんは猫にも人気者だ

ね。」

「龍也さんもすごい囲まれてる~!」

店員さんから猫のことをたくさん教えてもら

いながら幸せな時間を過ごした。

「ももちゃん、楽しめた?」

「はいっ!猫ちゃん、みんな可愛かったです

ね!」

また行きたいなぁ。

「ももちゃん、お腹すかない?」

そういえば…。時計の針はもう1時を過ぎて

いた。

龍也さんはおいしいオムライス屋さんがある

と言って、お店まで連れて行ってくれた。

お店までの道も、龍也さんは私の手を握り続

けていた。なんでだろう…。

不思議に思いながらも何も聞けず、オムライ

ス屋さんに入った。

「いただきますっ!」

目の前に出されたふわふわとろとろのオムラ

イスにスプーンをゆっくり沈めて、口に運ぶ

と、甘酸っぱいトマトソースとふわふわな卵

が口いっぱいに広がる。

「美味しい~!」

「ももちゃん、ご飯ついてる。」

龍也さんは私の口元に優しく触れた。

ご飯取ってくれただけなのに、触れた部分が

熱くなる。
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