上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
定時まであと5分となったところで、データの保存や片付けを始める。
うん。今日も時間通りに出られそう。

「羽場ちゃん、今日も定時上がり?」

「そうです。今日までにやっておくべきことは片付きましたから」

三上さんの問いかけに、片付けをする手を休めずに答える。

「相変わらずしっかりしてるね。ほぼ毎日定時上がりだけど、この後彼氏とデートとか、何か予定があるの?」

「いいえ、何もありません」

「羽場ちゃんは、彼氏いないの?」

「えっ!?本当?てっきりいつも早く帰るから、彼氏のためにご飯でも作ってるのかって思ってたけど」

川北さんまで食いついてきた。なんか、ニヤニヤしてる。好物の恋愛話だからだろう。

「いいえ。彼氏なんていません。自分のために自炊はしますが」

「本当に?もったいないなあ。羽場さん、黙っていればかわいいのに。小柄で、おもわず守ってあげたくなっちゃう感じ」

「わかる、わかる」

三上さんまで同調して、頷いている。それを横目でジロリと睨む。

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