上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「羽場ちゃん。実家では何をしてきたの?」

「えっと……祖父母も交えてご飯を食べたり、夜は両親の知り合いも呼んで、宴会のようになってました……って食べたり飲んだりばかりです」

「ふうん。なんかいいな。楽しそうだ」

「楽しいですけど、みんな酔っ払って寝てしまうので、私は片付けに追われるばかりですが」

「でも、月曜日も言ったけど、羽場ちゃん、いつもよりいい顔してた」

「そうかもしれませんね。今回はなんか……帰ってよかったって思いました。それから、もう少し頻繁に連絡したり、帰ったりしようと思いました。
三上さんは、ご実家に顔を出したりするんですか?ていうか、近くなんですか?」

「お?羽場ちゃん、俺のことが気になっちゃう?」

「えっ?い、いえ、そういうわけじゃなくて……」

しどろもどろになっていると、三上さんが笑い出した。か、からかわれていたのか……

「ひどいですよ」

「ごめん、ごめん。うちは近くに住んでる。わざわざ会いに行くことは……ないかな」

「なんか、曖昧な言い方ですね?」

「まあ、羽場ちゃんがもっと俺に興味を持ってくれたら教えてやるよ」

「じゃあ、一生知らないままかもしれませんね」

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