隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
そういう私も、斎宮くんに影響されてか、いつもの私じゃなかった気がするけど……。



もしかして、私に何か原因があるのかな?



思いつくのは、ダンスが散々な結果になったことくらい……。

でもそれはさっき、ちゃんと謝ったし、斎宮くんも許してくれてるように見えたけどな……。



……それとも、さっきの質問の答えがいけなかったのかな。



でも、あれ以外…私はなんて答えていたら、正解だったの……?



斎宮くんのことで、頭をぐるぐる悩ませていると、いつの間にかテントへと戻って来ていた。



「あっ、やっと戻ってきた。楓音、借り物競争に出る人は、あっちに並んでるよ。急いで」


「……へ?あっ、ほんとだ!ありがと、唯奈ちゃん」



ちょっと斎宮くんのことが気になるけど。

いまはこっちに集中しないとね。



私の最初にして最後の見せ場なんだもん。



青春を謳歌しなければ……!!



「頑張ってね、楓音」


「うん!いってきます」



美しい唯奈ちゃんに見送られ、借り物競争に出る列へと向かった。



借り物競争の練習をしたのは僅か一回で、借りるものリストは当日まで秘密と言われていた。



先生の話だと、難しいものはないから安心して、とは言ってたけど。

その後、「一個だけ面白い目玉はあるけどね?」と、意味深な発言も残していた。



…変なのに当たらないといいけど。

こればっかりは運だもんね。



「それでは続きまして、見て楽しい!借りて楽しい!借り物競争のお時間です!」



進行の声に煽られ、観客から歓声があがる。



「待ってましたー!」

「これこれ!今年はどんなのだろう!?」



……ほんとに人気があるみたいだね。
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