2月からの手紙
「私、被害者だし! 1回、1回だけだし!」
「まあとにかく、この件はお互い内緒ってことで」
「まだ続けるの?」
「言ったろ、金がいるんだよ」
やれやれといった表情で、腰に手を当ててため息をつく小鳥遊くん。
バイトをやめる気はなさそうだ。
「でも……良くないよ、こんなの」
「真面目かよ。お前こそ、こんなとこ泊まったってバレたらどうなるかな」
「お、脅す気? 何にもなかったんだから、私はセーフだよ、セーフ!」
「ばーか。ホテル入って何もありませんでしたなんて、誰が信じるんだよ」
「うう……」
悔しい。
完全に向こうのペース。
「それに」
「ひゃっ」