陰の王子様
自分は、騎士団を勝手に抜けたことになっているだろう。
薄く残る左肩の噛み跡をさする。
……終わったんだ。
クロードの罪を公にすることなど、力のない自分1人では無理な話。
だから、自分が満足できる形で。
後悔しない行動をする。
少しまだクロードに対しての憎しみはあるが、心が整理された。
ここで、偽りの自分を捨てよう。
この地で、
あの人たちのそばで、
レティシアとしての新しい人生を歩もう。