陰の王子様
上着を強引に脱がされ、中も同じく脱がせようとしたキラさん
えっ、と伸ばした手が止まる。
「女の子…?」
その単語に今度は自分がえっ、となる。
自分の格好を見れば、そこには雨に濡れ、ピタッと服が体にくっつき、隠しきれていないものが。
「……ごめんなさい。」
キラさんが持っていた上着を取り、家を出ようとしたら、
「待って!女の子なら、尚更ここにいて!!」
パチパチという音が心地よく感じる。
「本当、びっくりですよ!シンアさんが女の子だっただなんて!」
「騙しててすみません…。」
「ううん!なんか、納得っていうか。だって男の子にしては体が華奢だし、顔も可愛いもん!」