陰の王子様
でも、限界だったのかもしれない。
それに最近は、王子のことで精神的にやられていた。
「どう?落ち着いた?」
「…はい。すみません、情けない姿を晒して。」
「何言ってるの!情けなくなんかない!泣いてスッキリすることもあるんだから。」
そう言って、ホットミルクをくれた。
ありがたく頂き、一口飲めば、ポカポカと体の中が温まる。
「…嫌だったら良いんだけど、シンアは本当の名前?違うんだったら、私、本当の名前を呼びたいな!」
本当の名前…。
ここ何年もシンアでいたから、逆に変な感じがする。
答えづらそうに見えたのか、キラさんが何度もやっぱりいい!と言っている。
「……レティシア、といいます。」