1日限定両想い
「いつでも何でも言え言うたやろ。」
『でも…』
「悪かった。確かに俺には何もしてやれん。」
新田から聞いたことが頭の中にずっと残っていた。
言ったところで何が変わるんだと、そのどうしようもない孤独に俺は気付けていなかった。
『そんなこと…』
「新田に聞いたんや。ほんまにその通りやと思う。軽々しいこと言うて悪かった。」
『違う。』
遮るように言った須崎がぱっと顔を上げて、すぐ傍に俺がいたことに驚いた表情を見せる。
「悪い。」
謝ってばかりだと思いながらとっさに一歩後ろへ下がろうとしたけれど、それよりも先に須崎が手を伸ばした。
『行かないで。』
腕を掴んで立ち上がり、そのまま胸にしがみついてくる。
近づいては離れ、離れては近づく。
掴みきれない須崎との距離に、心は揺さぶられてばかりだ。
それはそのまま須崎の不安定さを表しているようで、自分の立場も今いる場所もその危険さも分かっているのに、身体を放すことができない。