1日限定両想い

『あれ、戻るんですか?』

「ずっと寝てるから。」


須崎と離れ、保健室を出たところで里谷先生と新田に出くわした。

速くなったままの鼓動を抑えながら、なんとか平静さを装う。



「連絡つきました?」

『お母さんが迎えに来てくれるって。』


家に帰ってもゆっくり休めないのではないかとそれはそれで心配になる。



『おばあさん、昼間はデイサービスへ行っていていないそうです。』

「そうなのか。」


心配が顔に出ていたのか新田が説明してくれる。

それでも帰った後は須崎が見るしかない。

母親は須崎を送った後に仕事へ戻ると言ったといい、やはりその状況は変わらないままだ。



「じゃあ後はよろしくお願いします。」

『うん。ありがとうね。』


心配は残りながらも2人に後を任せて職員室へ戻ると、ほとんどの同僚が出勤してきていた。

その中で1枚の紙を手に立っている原先生の姿に目がいく。

須崎が持ってきた、出し忘れていたという課題だ。



< 126 / 250 >

この作品をシェア

pagetop