1日限定両想い

「渉さん。」

『ん?』

「私、渉さんと出会えて良かった。」

『どうしてん急に。』


初めて会ったときは先生で、私は生徒で。

小さな部屋で一緒にお弁当を食べられる時間が全てだった。


一緒にいるところを見られて、渉さんは学校を辞めて。

会うことのできなかった2年間も、今思えば大事な時間だった。


先生でも生徒でもなくなった頃に再会して。

付き合うことになって、一緒に暮らすことになって。


一緒にいられることの奇跡も幸せも分かっているから。


この時間を、ずっと大切にしていける。



「出会えて良かった。」

『はいはい。俺も。』


冗談めかしてもう1度言うと、後ろからぎゅっと抱きしめてくれた。



『ずっと一緒にいような。』

「うん。」


あの日、1日限定だった両想いは、今日永遠になった。




――Fin.――



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