1日限定両想い
「すみません。」
『須崎さんだっけ。遊びたい時期なのも分かるけど、勉強はちゃんとやろうよ。』
すぐ終わる。
こんな説教、すぐ終わる。
そもそも忘れていた私が悪いんだから。
『さっき他の先生にも聞いたけど、前にもこういうことあったんだってな。なんで?そんなに時間ない?』
「いえ…」
『課題やる時間もないほど遊び歩いて、変な問題起こすのとかやめてよ?』
すぐ終わる、すぐ終わる。
聞き流していれば、すぐ…
『原先生。』
じっと見つめていた足元に、ふっと大きな影が落ちる。
視線を上げると、目の前には広い背中があった。
『あぁ、新田先生のクラスでしたか。』
すっとトーンダウンした声に、張りつめていた緊張がほどける。
昔ながらの教師という感じの原先生は若くて人気のある新田先生にいつも少し距離を置いているところがあって、それは同時に気に入らないと感じているようでもあった。