愛は惜しみなく与う④
あかんことは分かってた。
でも5分くらいええかってゆうのと、祭りを中断して頑張ったんや。バイク押して帰るとかやってられへんかった。


「泉、久しぶりだな!最近見かけねぇと思ってたけど」


白バイから降りてきた警官は、小走りで近づいてきて、あたしの前で止まった


「まじで女連れてんじゃん。お前どうしたの?やっぱり男臭いの嫌になってきたか?」

へー普通に可愛いじゃん

あたしの顔を見て警官はそう言った


何この人?


「お前、またサボってたって本社に電話すんぞ」

警官の肩をドンと押して泉はあたしの前に立った。
それは勘弁してくれ!と警官は笑って、久しぶり!と泉に笑いかけた

えっと?


「こいつ、烈火のファン」

「おい、ファンじゃねーよ!お前らの世話してやってんだろ?」


どうやら、海斗さんと同い年の警官らしく、昔烈火と敵対していたチームに居たらしい。


「不良してたのに警官になるってどんな気持ち?」


素直に気になったから聞いてみたけど、中野さんは爆笑してた

なにがおもろいねん
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