俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

「うん」

総真くん、悩みごとでもあるのかな? 私は見上げたまま応じる。

「玲に放っておかれているというか……休みの日は用があるっていなくなるんだ。バイトは変わらず入ってるし、学校がある日はふつうなんだけど……」

「玲くんが? 珍しいね」

総真くんの保護者と呼ばれる玲くんが総真くんに愛想尽かすわけないし……あ。

ひとつピンと来て、総真くんにたずねた。

「それで私が総真くんに呆れないかとか聞いてきたの?」

「うん……。うーまでいなくなったら俺、生きていけないなるから……」

それは大変だ。私まで生きていけないなってしまう。

「いなくならないよ。それに玲くんだって……もしかして彼女出来たりとか?」

私の推理に、総真くんは一度瞬いたあと難しい顔になった。

「玲に? ……それってアレだよね?」

「…………アレだろうね……」

私も口にしてから思い出した。

玲くんが好きになる人といえば……。

「「前世の恋人」」

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