再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
「おまえ、25だったな?人生で1番いい時を俺の前で枝豆食べて費やしてる場合か?」

「そうですか?まあ…特にああいうのには絡む気は…ないので…」

「ふうん…」

なんとなく訝しげにまた枝豆をつまむ課長。

「けどなぁ。おまえみたいなんが…もったいない…」

もったいない?って何?

「人気あるらしいぞ。」

「人気?誰がです?」

「松嶋の話してるんだろう?」

「は?わたし?」

「知らないのか?おまえ目当てに海外事業部に用事もないのに顔出すやつ多いだろ?」

「はぁ?わたしですか?まさかぁ?」

そんなわけないじゃん。
こんなフツーなわたしなのに。

「笑わせないでくださいよぉ。」

課長の背中をバシッと叩く。
わたしも若干酔っ払ってんのかも…

「痛いよ。ったく…」

課長は背中をさすりながら言う。

「まぁいい。いずれにしてもだ…まあ…これから嫌でも絡んでいかないといけないからな。」

「え?」

「久世だよ。同じ部署なんだからそうだろ?」

「はぁ。まあ。」

それが嫌で仕方ないんだけど…

「歯切れ悪いやつだな。」

「まあ、とりあえず飲んでくださいよ。課長。」

「あ、ああ。」

空になりかけてる課長のグラスにヒールを注ぐとわたしはお店のスタッフを呼んだ。

「すみませーん。ビール。追加で!」

< 11 / 262 >

この作品をシェア

pagetop