再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~


「久世さんやだーぁー。」

久々に会社に出勤すると、女子どもが寄ってたかってくる。

「これお土産。経理で食べて。」

女子が好きそうなお菓子を買ってきてある俺。
経理には今、出張多くって経費かさむので目つけられてるから、いろいろ気つかう。
けど今出張増やしてでも新規でとっておかなきゃならない契約なんだから仕方ない。
課長からも絶対逃すなっていわれてるし…

「うわ。これ有名なやつ!久世さん大好き。」

腕組んできたりするスキンシップの多いやつ。
めんどくせーけど。これも仕事のうちだ。

仕事中なのになりふりかまわずだな。ったく…

「松田さん。じゃぁよろしくね。俺もう出ないとだからさ。」

「えー。もう?」

俺は手をふり外回り用のカバンを手に取った。

「じゃぁねー。」

あーめんど。


出る前に菜莉をチラッと見る。
PCとひたすらにらめっこ。

んー。仕事がんばってんなー。

そのあと今商談中のニューヨークの会社の日本の関連会社を回る。
んでまたそこでも女子たちに媚び売られる。

どこいったって俺はこんなんだ。
これが通常営業。


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