再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~


「菜莉さんとお付き合いさせてもらってます。久世翔太郎といいます。」

玄関先で菜莉の母親にキラースマイルで挨拶。

「よかったら、みさなんでどうぞ。」

買っておいた双葉堂の高級羊羹。

「まぁ。どうぞあがってくださいな。」

ぽっと顔を赤らめて受け取る菜莉の母親。

菜莉の父親は、ザ、サラリーマンって感じの人で、真面目に生きてきましたって顔に書いてるようなタイプだった。
派手な見た目の俺に最初は警戒してたみたいだったけど、俺が根気よく、人当たりよく話しかけてたら、そのうち和み出した。

「久世くんって、モテるだろう?」

「はい。」

それは否定しない。

「なぜ菜莉なんだ?」

日本酒をお猪口に注いでくれる。

「好きだからです。理由なんてありません。俺が先に好きになりました。」

事実だから、説得力あるだろ?

父親は俺の目をジッと見たが、フッと笑った。

「菜莉のよさがわかってくれる人が、キミでよかったかもな。」

菜莉を見ると、にこにこ笑って俺を見ていた。

だいぶん菜莉の親父が酔っぱってきた頃、奏ちゃんがやってきた。

親父は眠そうにあくびをしはじめ、となりの部屋のソファで横になり出した。


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