再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
「スマホ、奪うなら力づくでも奪えよ。んで、水没でもさせて壊したらいいじゃん?高く請求してやるからさ。」

麻美…
怖い…
怖すぎる…

麻美の態度をびっくりして固まって見つめてた管理部の女たちは、そのまま…何もせず大急ぎでトイレから去って行った。

取り巻きが出て行って焦り出した松田さんは、
「なんなの?あんたら!」っていいながら、トイレを走り去って行った。


「菜莉!大丈夫?」

去って行ったとたんに麻美が走り寄ってきた。

「大丈夫。」

わたしは体が震えてるわけでもなく、意外と大丈夫な自分に驚いていた。

それより麻美が強烈すぎて…
なんだか、笑けてきた。

「麻美…強すぎるし…松田さんのタジタジな感じが見れて胸がスッとした。」

クククッって笑いが止まんなくて…肩を震わせながら言う。

「まあねー。昔はこんな感じだったのー。ピンチになると出るんだよね。こういうの。」

麻美がポリポリ頭をかいた。

「菜莉も、強くなったね。」

「え!」

「うん。昔だったら逃げてたでしょ?」

「そうかも。」

「やっぱ久世さんの愛だね。」

「かな?」

「だよ。」

そして、2人でクスクス笑った。

麻美のスマホがピコンとなる。

< 191 / 262 >

この作品をシェア

pagetop