再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
その日の帰り道のこと…

菅野くんに伝票処理の仕方を教えていたら、間違えて他の営業マンの伝票を消去してしまい、一緒に謝って、2人で遅くまでかかって伝票を入力して遅くなってしまった。

会社を出たのが9時…

「すみません。僕のせいで…」

「ついてたわたしが気づかなかったんだから…わたしも悪いんだよ。ってか、わたしの方が教えてる立場だし…悪いんだから…そんなに謝らなくていいって。」

「でも…松嶋さんに申し訳なくて…」

さっきからずっとこんな感じ…
あやまってばっか…

「もう。これ以上言ったら怒るよ。ほんとにいいから。はい。これで終わりね。」

と言ったところで、ビルを出た。

「菅野くんってどっち…」

から帰るの?って訊こうとしたときだった。

「あのぉ…」

後ろから声…

「はい。」

わたしと菅野くんが一緒に振り向いた。

「これ。落としましたよ。」

みると、どうやら、交通系のカード…
わたしのじゃないし…

「あ、すみません!俺のっす!」

慌てて菅野くんがその女性に駆け寄る。

「よかったです。」

その女性がにこっと笑って…気付いた。

「あ。カフェの…高橋さん!」

「え?」

その女性がビックリした顔でわたしをみた。

「あ、昼間来てくださった方ですね。もう1人の女性の方と一緒に。 Aランチ…」

「すごい!覚えてるんですか!?」

さすがというか…なんというか…
この歳で主任なんてしてるだけある…
って歳知らないけど…
なんとなくわたしと同じくらいかな?なんて…

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