天然美女との過ごし方(仮)
一緒に歩いて数分マンションに到着

『はい、どーぞ』

『お邪魔します』

『座って座って!』

『うんっ』

『今紅茶いれるからね〜』

そして紅茶を入れてクッキーと一緒に桜ちゃんに持っていく

『どうぞ』

『ありがと、芽生さん』

『いえいえ、じゃあ桜ちゃん何があったか話してくれる?』

『……んと性格が……』

最初こそは話そうか迷ってた様子の桜ちゃんだけどゆっくり口を開いた

だからゆっくり話を聞く

『うん』

『……わたしの性格がどんどん悪くなってる気がして……』

『性格?』

『うん……。空ちゃんに好きな人いないの?とか太陽くんのこととか恋バナっていうのかな?話したあとから空ちゃんがいうすきって私が思ってる好きとは違うのかなとか色々考えて……』

『うんうん』

桜ちゃんが話してる途中でリビングのドアが少し開いてそのドアからひょこっと海斗が顔を出した

きっと講義が早く終わったんだろう

でも今は桜ちゃんの話聞いてるからダメ

海斗に伝われ〜って思いを込めてアイコンタクトを送る

海斗には無事伝わってそっと入ってきてソファーの前に静かに腰をかけた

桜ちゃんは気づいてないみたいだしこれで大丈夫

『それで……たくさんたくさん考えて……』

『うん』

『気づいたら太陽くんばっかり目で追ってて……でも好きとか恋とかそんなの分からなくて』

『そっか』

『今まで気にならなかったことが気になり始めてきて、女の子が太陽くんに近づいたり話しかけたりする度に私の中の変なドロドロした感情っていうか悪い子だなって思って……そしたら何故か涙が……ヒック……』

『そっかそっか芽生お姉ちゃん分かっちゃったよ、なんでそんなに桜ちゃんが苦しいのか』

『わたしだけわからないの』

『え?』

『空ちゃんに相談したけど何故か喜んでて……ヒック』

『桜ちゃんは恋したのよ、太陽くんに』

『え?』

『きっと空ちゃんは桜ちゃんに自分で気づいて欲しくて言わなかったと思うんだ。だから空ちゃんを責めないで?』

『うん、空ちゃんのこと別に責めたりしないよ?』

『自分で気づくのももちろん必要だけどまずは自覚するのも大切よ』

『自覚……。芽生さん、わたしは鈍感?それとも子どもなの?』

『ふふ笑桜ちゃんはそうね、ちょっと鈍感だしまだまだ子ども』

『……』

『だけどそれはわたしも海斗も太陽くんも空ちゃんもなのよ』

『え?』

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