一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
璃子……佐々木璃子は俺の六つ下の幼馴染。
俺の親友の妹で、弟の同級生。家も隣で実の妹のようにかわいがっていた。
赤ちゃんの頃から目がクリクリしていてかわいく、女の子ということもあって、璃子の家族はもちろんうちの家族も璃子にメロメロだった。
俺も例外ではない。
璃子のオムツも変えてやったし、絵本も読んでやったし、寝かしつけもした。
璃子の兄である京介も必死で世話をしていたが、いつも彼女にギャン泣きされて、結局俺があやすことに。
自分に懐くと余計かわいく思えるもの。
実の弟の世話の方がついでで、母には『匡は璃子ちゃんがお嫁に行ったら絶対にショックを受けるわね』と言われていたほどだ。
璃子ファーストで世話をした甲斐あってか、彼女が初めて喋った言葉は“ママ”でも“パパ”でもなく俺の名前だった。
『たーしゅーくぅ』
『ママ〜、おばさーん、璃子ちゃんが僕の名前を呼んだよ〜』
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