一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
2,眠り姫にビックリ
接待が終わって家に帰ると、玄関に女物の黒いデニムのスニーカーが揃えて置いてあって、思わず首を捻った。
過去に付き合った女に家のカギを渡したこともないし、家に上げたこともない。
考えられるのは母親だが、こんな若い女が履くようなスニーカーは持っていなかったはずだ。
だとしたら誰が上がりこんだ?
警戒しながら靴を脱いで上がると、足音を立てずに家の中を確認する。
すると、テレビの音がリビングの方から聞こえてきた。
泥棒はさすがにテレビは観ないだろう。
母親がやって来たのだろうか?
だが、もう深夜だ。
なにか物を届けに来たのであれば、もうとっくに実家の方に帰っているはず。
なぜこの時間までいる?
リビングのドアを開けて中に入ると、ソファに若い女性が寝ていて目を丸くした。
黒髪ショートボブの美人。
よく顔を見たら、それはよく知っている幼馴染で……。
「璃子……?なんで?」
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