一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
ベッドから抜け出し、バスルームに行って軽くシャワーを浴びると、リビングへ向かう。
静かにドアを開けたら、匡がソファの上で寝ていた。
長い足はソファからはみ出しているし、なんだか寝心地悪そう。
私はソファでよかったのにな。
匡に申し訳ないことしちゃった。
眉間にシワが寄っているが、寝ていても美形で、おまけに少しひげが伸びていてちょっとワイルドな感じ。
あ~、そのひげ触ってみたい。
そんな衝動に駆られたが、グッと堪えた。
触れたら絶対に目が覚めるだろう。
昨日帰って来たのだって深夜だったのだから、朝食が出来るまでは眠らせてあげたい。
彼を起こさないように隣のキッチンに移動し、朝食を作る。
ご飯は昨日炊飯予約してあるし、お味噌汁と玉子焼き、それに焼き魚くらいでいいかな。
彼に朝食を作ってあげるのは初めてで、ちょっと緊張する。
使い慣れていないキッチン。
ここはIH調理器だから、卵がうまく焼けるか心配だ。
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