一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
ニューヨークにいるお兄ちゃんにも知らせてはいない。
知ったらきっと仕事を放り出して日本に帰ってきてしまうから。
「佐々木さんなら奨学金を受けて出版社目指すという道も……!?」
「もういいんですよ、先生。来年行くところは決まっているんです。親戚の仕事を手伝うことにしたんですよ」
久野先生の言葉を遮り、笑顔で今後のことを伝える。
だが、それも嘘。
私は大事な人達にいくつ嘘をつくのだろう。
でも、許してほしい。
みんなにはいつも通り笑顔でいてもらいたいの。
「そうなんだ。今日は家から来たの?退院したばかりなのに、横浜から通うのは大変じゃないかな?」
私の心配をする先生ににっこりと微笑んだ。
「いえ、今、八神君のお兄さんのところに居候させてもらっているんです。互いの両親も仲がよくて、お兄さんの家もうちの大学に近いところにあるので」
私の説明に先生は目を大きく見開いた。
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