一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
下世話なおばさんみたいな真似をしてしまったけれど、大好きな親友の恋を応援したい。
午後も先生の研究室や図書館を行き来して先生の研究の手伝いをし、午後五時すぎに先生に「お疲れ。今日はもういいよ」と声をかけられ、大学を後にした。
匡のマンションに戻る前にスーパーを見つけて買い物をする。
「うーん、晩御飯なににしよう」
匡は接待あるし、軽くお惣菜でも買ってすませようかな。
野菜売り場で悩んでいたら、不意によく知った声がして……。
「俺、温かい豚汁と熱々のご飯が食べたい」
振り返ったら、匡の顔が目と鼻の先にあって驚いた。
「た、匡!きゃっ!」
バランスを崩す私をすかさず彼が支える。
「なによろけてんだよ、璃子。危なっかしいな」
なんで匡がスーパーにいるの?
心臓がバクバクして、すぐに彼に言い返せなかった。
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