一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「了解」
言われるまま料理を並べると、豚汁の方も出来上がったようで、彼女はお椀によそってテーブルに置いた。
「おっ、根菜たっぷり。美味しそう」
豚汁を見てそんなコメントをしたら、彼女は自信満々に言った。
「『美味しそう』じゃなくて、美味しいわよ。匡のは大根いっぱい入れておいたからね」
「サンキュ」
実は大根は大好物なのだが、ひとり暮らしをしているとあまり口にしない。
とびきりの笑顔で礼を言ったら、璃子は嬉しそうに頬を緩め、ご飯もテーブルに並べる。
「さあ、召し上がれ。お代わりたくさんあるよ」
ご飯は湯気が立っていて艶があった。
食べなくても美味しいのがわかる。
いただきますをしてまず豚汁から食べ始める。
「確かに美味しい。日本人でよかった」
実家に帰らないと味わえなかった料理に心も和む。
「おばさまに教えてもらったんだ。お袋の味だよ、匡ちゃん」
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