俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
数日後、いつものようにヨガ教室に向かった。


ピアスをわざわざ持ってきてもらうのは忍びないし、なによりあの人にはもう二度と会いたくない。

頼子さんに協力を仰ごうと考え、ピアスが見つかったと伝えた。


「よかったわ。どこにあったの?」

「その……板谷社長が持っていてくださったみたいで……」

この先をどう切り出すか考えつつ、返答する。

「……愁が?」

途端に声のトーンが大きく下がり、表情もどんどん険しくなってくる。

美人が凄むと迫力が増す。

今日すずは腹痛で欠席だった。


「まさか……愁から連絡があったの?」

レッスンが始まるまであと、数分しかない。

慌てて先日の来訪の一件を話す。

罠にはめられた云々を言われた件は伏せておいた。


「……なるほどねえ」

「それで、その、勝手なお願いなのですが、ピアスを板谷社長から頼子さんに託していただけませんか」

迷惑を承知で頼子さん経由で返却してもらいたいのだと懇願すると、ピンク色の半袖のTシャツから伸びた引きしまった腕を組み、なぜか楽しそうにニヤリと口角を上げる。

「残念だけどそれは難しいと思うわ。私、愁に沙和ちゃんへ接触禁止を言い渡しているし」


接触禁止?
< 76 / 227 >

この作品をシェア

pagetop