俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
突然の物騒な言葉に戸惑いつつも、再度お願いをする。
「板谷社長にご迷惑をおかけするつもりはありません。役職も知らなかったんです。それにすず以外に先日のホテルの件は誰にも口外していないので、大丈夫だとは思うのですが……」
「え、ちょっと待って、沙和ちゃん。なんの話なの?」
頼子さんが軽く眉間に皺を寄せて、慌てて問い返してくる。
「……今回の一件が噂にならないかと危惧されてるんですよね?」
一般市民の私とのよからぬ噂なんてあの人には醜聞以外の何者でもない。
これ以上迷惑はかけられない。
「嫌だ、違うわよ。愁は爽やかそうに見せてるけどとんでもない策略家だし、弟の評判なんて最初から心配もしていないわ。そんなものどうでもいいのよ。そもそも五年前に十分騒がれてるんだから」
実姉からの散々な言われように二の句が継げない。
弟が世の女性たちには魅力的すぎるお相手だとはまったく思っていないようだ。
「私が心配しているのは沙和ちゃんよ。私の大事なお友達に会いたいなら覚悟を決めなさいよってあの子に伝えたの。沙和ちゃんは本当に素直で可愛いんだもの」
「いえ、そんな、とんでもないです」
「ううん、私の勘は間違っていないわ。愁はね、基本的に女性に本気にならないの」
「板谷社長にご迷惑をおかけするつもりはありません。役職も知らなかったんです。それにすず以外に先日のホテルの件は誰にも口外していないので、大丈夫だとは思うのですが……」
「え、ちょっと待って、沙和ちゃん。なんの話なの?」
頼子さんが軽く眉間に皺を寄せて、慌てて問い返してくる。
「……今回の一件が噂にならないかと危惧されてるんですよね?」
一般市民の私とのよからぬ噂なんてあの人には醜聞以外の何者でもない。
これ以上迷惑はかけられない。
「嫌だ、違うわよ。愁は爽やかそうに見せてるけどとんでもない策略家だし、弟の評判なんて最初から心配もしていないわ。そんなものどうでもいいのよ。そもそも五年前に十分騒がれてるんだから」
実姉からの散々な言われように二の句が継げない。
弟が世の女性たちには魅力的すぎるお相手だとはまったく思っていないようだ。
「私が心配しているのは沙和ちゃんよ。私の大事なお友達に会いたいなら覚悟を決めなさいよってあの子に伝えたの。沙和ちゃんは本当に素直で可愛いんだもの」
「いえ、そんな、とんでもないです」
「ううん、私の勘は間違っていないわ。愁はね、基本的に女性に本気にならないの」