キミからの「好き」って、信じていいの?
なんで、なんでそんなに桃、桃って連呼するの?



まるで、私のことを呼んでるみたいに感じてしまって言われるたびに勘違いしそうになる。



だって、親には"もも"って呼ばれているから。



「じゃあ注文しようっ!」



私はこれ以上桃舞くんに桃って言わせないようにするために、慌ててパンケーキを注文した。



それから十分後、パンケーキが運ばれてきた。



「わぁ〜っ!」



私のパンケーキは名前の通り、フルーツがこんなに!? と思ってしまうほどたくさん乗っていて。



こんなにカラフルだと、ごちゃごちゃしてしまってひとつひとつのフルーツの美しさが消えてしまうことが多いはずなのに、このパンケーキはそれぞれのフルーツの色合いがまるで芸術作品のような美しさで配置されている。



「お、美味しそう〜っ!写真撮ってもいいかな?」



「どうぞ。ていうか、俺がこっちから撮るよ」



「ありがとう!」


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