キミからの「好き」って、信じていいの?
「クレープも読書もめっちゃ楽しみ!午後の授業も頑張れそう〜」



「いや、なにもなくても授業は頑張ってね」



「えー、桃音はいいよね〜頭が良くて。私なんてテストの結果を見せると大抵怒られちゃうよ〜」



真凛のお家は結構ご両親が厳しいかたみたいで、真凛は幼いころから英才教育を受けさせられていたらしい。



私の家はお姉ちゃんが完璧で、なんでもできちゃうような人だから、両親は私に甘い……と思う。



お姉ちゃんこと、姫内 春音(はるね)は妹という引け目を差し引いても完璧だ。



生徒会長を務めて学校中の人々から信頼されていて、テストでは常にトップで努力家で、その上誰にでも優しくて。



まぁ、能力すべてが基本的に平凡な私なんかに期待するよりも、天才肌のお姉ちゃんに期待したほうがいいと自分でも思うし。



前にお姉ちゃんに質問したことがある。



「お姉ちゃんはプレッシャーとか感じないの?」



って。そうしたら、私の頭をポンポンとなでて、



「私は大丈夫だよ。桃音は好きなことを頑張れ」



と言ってくれて。本当にお姉ちゃんは良いお姉ちゃんだなぁって思った。


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