キミからの「好き」って、信じていいの?
「じゃあ、全体的に基礎はできてるってことだよね?」



「うん、そうなんだけど、応用になるとどの問題の基礎を応用して解けばいいのかわからなくて。頑張っても頑張っても、なぜか解けないんだよね」



「あ!じゃあ俺が持ってる問題集貸してあげようか?明日持ってくるよ」



彼はひらめいた!と手を打って。



その姿がなんだか面白くて笑ってしまった。



「でもいいの?成海くんだって、勉強するんじゃ……」



だって、テストまであと三週間。



クラス一位ならそれなりに勉強しているだろうし、勉強時間を削って教えてくれているのに参考書まで借りてしまっていいのかな?



「うん、大丈夫だよ。俺はひととおりもう解き終わっているし、コピーも持ってるから」



わぁ、やっぱり頭のいい人はちゃんと復習を常日ごろからしているんだなぁ。



私も今日から気を引き締めて頑張らなきゃ!



「じゃあ、お借りするね!参考書を解くこと、精一杯頑張るから。ありがとう」



参考書を借りるわけだし、なにかお礼がしたいな。


< 76 / 221 >

この作品をシェア

pagetop