さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜
「いや、だから、待てって!
なんでシングルマザーが決定事項なんだ?
おれには自分の子どもの養育どころか、認知もさせてくれないのか?」
茂樹もガバッと起き上がると、わたしの隣に座って向かい合う。
「あら、だって……
自分の子どもなのに『万に一つ』も最優先にしてもらえない父親がいても、ねぇ?
その分は母親であるわたしがしっかりと子どものことを最優先にしますので、『お父さん』はどうぞお気遣いなく」
わたしは、キッパリと言い切った。
「お、おい……おまえ……」
彼は酔いが完全にこっぱみじんこに砕け散ってしまったどころか、すっかり真っ白い紙のようなのっべりとした顔になっていた。
「あぁ、でも、そうねぇ……」
そんな彼に向けて、わたしはさらに続ける。