秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「さてと、夏瑛、一緒に来てくれ」

 胸に(すが)っていた夏瑛の身体を放し、その手を握ったまま、靭也は外に出た。

「どこに行くの?」

「中庭」

 そう言うと、靭也はずんずんと、模擬店で混雑しているキャンパス内を進んでいった。

「二度とあんな虫がつかないようにしようと思って」

 すれ違う人たちがふたりのただならぬ様子に不審げな眼差しを送る。

「靭にいちゃん、手を離さないと。みんな見てる」

「いいんだよ。見られてもかまわない」
< 25 / 42 >

この作品をシェア

pagetop