秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
 ずっと心の隅にわだかまっていた言葉をとうとう吐きだした。

「一生、貴子さんが手に入らないからわたしといるんだったら、わたしより貴子さんのほうが好きなんだとしたら……耐えられないよ、そのことだけは。
 もしそうなら……悲しいけど靭にいちゃんと一緒にはいられない」

 靭也は手に力を込めた。

「それはないよ。誓ってもいい」

 その言葉が耳からだけじゃなく、触れ合った手の暖かさからも伝わってくるようだった。

「本当に?」

「2年前、公募展の会場で夏瑛に想いを伝えたのは、夏瑛が一番大事だって確信したからだよ。安易な気持ちで言ったわけじゃない」

 それにこの間、理恵と話していたときに思いだしたんだけど、と靭也は続けた。
「京都から東京に戻る最後のきっかけをくれたのは、夏瑛だったんだ」
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